2019年11月

176削頭千28.9mm
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スキャナは新しいほど良いのがよくわかった。
これは最近購入したEPSONGT650という一番安い機種だが
CCDではないため、立体物は苦手で、スラブ入りのコインのスキャンは画像がわるい
しかし、穴銭程度のものであれば大丈夫。ごらんのようにシャープネスをまったくかけていないが
ななこ肌が良く見えている。以前知人にスキャナは時間がたつと、ゆっくり画像が劣化するといわれたが、本当だった。みなさん、5年もたったら買い換えるとおどろきますよ。
1ランク上の機種740はCCDなのだが、スキャナの構造が柔らかく、重いものをスキャンするとガラスがたわんで異音がでるので、830のほうが良い。メーカーに聞いたが970と830の違いはフィルムスキャンの能力だけで、他の能力はかわらないそうです。
たくさんスキャンするかたは830あたりを買った方が良いと思います
現在すべての古銭の再スキャンを実行中で、できたら順次公開します。

107不知細郭手複輪けつ輪19.7g49.7mm
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私が懇意にしていた古物屋は、切手のエンタイアをたのんでいたのであるが、
古銭のよいものが良く出た。以前、反玉を雑銭とまとめて買った話をかいたが、本品もその中に含まれていた。
49.7mmで覆輪されている。このとき30枚まとめて買ったが、長郭20枚を占めていた。

いろいろご覧いただきましたが、まとめました。
これぐらい大きな画像をだした人はいないのではないでしょうか。
①拓本ではよくわからない、真贋の判定は無理
②同じ極印でも打ち方によっていろいろに見えるから注意が必要」
③打たれた位置、、裏面のでこぼこに注意
④母銭はかたいものがよい
これはすべて私の私見です。
この極印はおそらく木槌で打ったのでしょう。また、一度に多数の極印を打ったとき、4文銭の
ような小さいものに打ったとき、どうなるかを考えてください。極印が見えていれば目的は
達成されるわけですから、正確に古銭の上下、左右に打ったわけではなく、だいたいその位置に打った
はずです。ですから、縁から外れる、斜めに打ち込む、上下左右の位置がずれるのは当たり前であると思われます。だから、正確に4個の極印が対称に、なおかつ縁からはみでないで打たれることは極めて少ないと考えてよいと思います。またすべての極印が同じ角度で打たれる確率も稀です(つまり、すべての極印の四葉がきれいにみえることはまずないということです)。極印の形については他に詳しく調べた方がおられますのでそちらをごらんください。(収集2007年10月号)










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鑑定したのは、盛岡にあったヒキマ古銭店のご主人です。
もう30年以上前の話です
この写真は極印がよくわかるように、わざと色を明るくしております。
実物はもっと暗い色で、通用跡が歴然としています。
この銭からわかるように、同一の極印でも打ち方によって
見え方がおおきく異なります。またこの極印の特徴は強く打たれているがそのわりに浅いことで、、
反対側の縁の明るくなった部分は、このためのでっぱりの部分で、通用時にすり減ったところです。
また、裏の上の極印を強く打ちこんだため、わずかに弯曲してしまい、表の
白く、すり減った部分が、上部を中心に左右非対称になっています。
このことから、この母銭は相当固く、容易に極印がめり込まない状態であることがわかります。
極印が、周囲がわずかに持ち上がるくらい深く打たれたのを見ますが、どうなんでしょうか、母銭が柔らかすぎるのか、あるいは、、、、、、
また、裏の上部の極印打ちこみによってわずかに弯曲していることは、おそらく、打ち込むとき、下に
敷いた、あるいはその上で打ったのは、石のように凸凹したもので、、金属ではなかったろうと思われます(極印の裏のでっぱりが不均一ででこぼこしています)。
まあ、橋野の後期山内通用銭(鋳銭禁止令後)ですから、鋳銭技術は向上しており、縁にテーパーがかかったものが多く、台形型の母銭は少ないだろうと思います。
ところで、いつかも書きましたが、米字極印に関する仙岳氏の記述はかなり事実に近いと思われます。なぜなら、彼は橋野銭座鋳銭頭領であった菊池米治の話を直接聞いており、そのことが、彼の著作に数多くみられます。
菊池米治は大正12年まで生存しており、かつ仙岳氏が情報の入手ソースを明らかにしている数少ない人物です。職も直接鋳銭にたずさわり、なおかつ上級職でした。(本ブログ2016年9月20日を参照)
仙岳氏は、よねじごくいん、の名称が、菊池米治の米治が作った極印からきているのではないかと彼に尋ね、否定されてます。仙岳氏が盛岡銅山や天保銭の鋳銭場所を,盛大だった橋野銭座ではなく、栗林にしたのは、彼の存在によるのではないでしょうか(否定されると困るはずです)。







































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非常に美しい拓本であるがその分、極印のところがつぶれてしまっている。
この2品のみである。ちなみに、これまで極印銭(米字)では仰宝大字はみたことがあるが、なぜかマ頭通にはない。広穿にもない。
これまで、3氏の拓本を掲示したが、結論から言えば、拓本では極印の形はよくわからない、ということがわかった。

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